2019.05.27シェアオフィス

働き方改革で注目される「サテライトオフィス」の効果

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テレビや新聞、インターネットなどのニュースなどで目にすることも多い「働き方改革」という施策。

その目的については、多くの方が理解されていることでしょう。具体的にはさまざまな方法が挙げられますが、同時に注目され始めたのが「サテライトオフィス」です。では、働き方改革とサテライトオフィスには、どのような関係があるのでしょうか。その背景について、詳しく見てみましょう。

サテライトオフィスと働き方改革

サテライトオフィスとは、メインのオフィスビルから離れた場所に設置された小規模のワークスペースを指します。本社に準ずる支店支社、営業所とは異なり、総務や経理といった管理部門のスタッフが在籍しないことが多く、作業環境に特化した場所になっています。

サテライトオフィスとひと口にいっても、条件によって特徴が異なるものです。大きく3つのタイプに分けると、以下のようになります。

  • 都市型
    ターミナル駅の近くにあり、主に移動中の作業拠点として活用される都市型。営業やサービスの従業員モバイル機器を持参して、一時的に業務を行うようなスペースです。
  • 郊外型(通勤沿線型)
    都市部からやや離れたところにある郊外型のサテライトオフィスは、都心にある本社や支店・営業所と、スタッフが在住するエリアとの中間、もしくはその途中に設けられたワークスペースです。通勤時間を大幅に短縮すると同時に、在宅勤務よりも仕事に集中しやすく、ネットワークやセキュリティーの面で優れた環境を維持できるのが特徴です。
  • 地方型
    本社から離れて、新たに支店や営業所を開設する前に、一時的なテストケースとして利用されることが多い地方型。リスク回避を兼ねて、プレオフィスとしてサテライトオフィスを設置し、テストマーケティングの拠点として利用することが可能です。都心に本社を持つ企業が地方に設置するだけでなく、北海道や沖縄県に本社を置く企業が、東京進出の第一歩として開設する場合も「地方型」と言えます。

さらに、サテライトオフィスを構える手段は、通常の賃貸オフィス以外にも次のようなタイプから選べます。

  • レンタルオフィス
    複数の利用者が共有するスペースをパーティション等で区切り、契約者専用のオフィススペースとして利用できるのがレンタルオフィスです。レンタル期間が柔軟であり、デスク、チェアが用意されているので直ぐに仕事に取り掛かることができます。また、水道光熱費といったものが利用料に含まれているところも多いほか、共用のコピー機や会議室が用意されており、用途に合わせてフレキシブルに利用できます。
  • シェアオフィス
    レンタルオフィスとは異なり、契約者専用となる決まったスペースはないものの、フリーアドレス制のワークスペースを複数の利用者で共有して利用するシェアオフィス。共用のコピー機や会議室が利用でき、水道光熱費が利用料に含まれているところが多いという条件については、レンタルオフィスの形態とほぼ同じです。大きな違いは、専用スペースがあるかないかという点にあります。
  • コワーキングスペース
    コワーキングスペースの利用形態はシェアオフィスとほぼ同じで、フリーアドレス制のワークスペースとして契約するものです。シェアオフィスとの明確な相違点はないものの、どちらかというと、オフィスとしての意味合いよりも、一時的な作業スペースとして活用されるケースが多くなります。

それぞれ、目的や利用者数により、最適な形態は異なります。まずは、サテライトオフィスを導入する理由を明確にしたうえで、より理想に近いものを選ぶとよいでしょう。

サテライトオフィスが注目される背景

どんなタイプのサテライトオフィスが良いのか迷う場合には、まず、働き方改革の目的を理解しておく必要があります。そして、サテライトオフィスが注目される背景について理解しておくと、導入を検討する際の判断材料になるかもしれません。

そもそも働き方改革とは、多様な働き方が選択できる社会的環境を増やすといった目的があります。長時間労働を減らすことも目的のひとつで、そのための対策として推進されているのが「時短勤務」です。この場合の「時短」とは、勤務時間だけでなく、通勤時間も含めた労働行為に関わるすべての時間において、短縮化を図ることが推奨されています。そうした施策を実施する場合、例えば、前述した「郊外型サテライトオフィス」を導入することで、従業員の通勤時間を大幅に削減しながら、業務効率を上げるという方法が考えられるでしょう。

さらに、働き方改革によって注目される副業解禁によって、週末起業家として活動する人が増えています。その場合にも、サテライトオフィスを利用することで、業務に集中できる場所を得られます。

加えて、働き方改革は、企業側にとってもメリットがあります。働き方の多様化に伴い、業務効率が上がれば、利益拡大につながる可能性も大きいでしょう。「地方型サテライトオフィス」の導入によって、東京や大阪などの大都市から離れた場所に本社をおく企業が、大きなマーケットに進出する足掛かりを作ることができるのです。

働き方改革の目的に合わせて活用できるサテライトオフィスを設置すれば、「プライベートな時間の確保」、「起業家育成」「商圏の拡大」といった経済効果が考えられ、結果として社会に還元されることが期待されています。

サテライトオフィスの効果的な活用

では実際に、サテライトオフィスを導入することで、どのような効果があるのか、もう少し具体的に見てみましょう。

サテライトオフィスのメリット

それぞれについて、次のようなメリットが期待できます。

  • 社員…通勤時間や移動時間の削減によるワーク・ライフ・バランスの向上、働く時間、場所の自由度の拡大。
  • 企業……本社等オフィスコストの分散、縮小。新規地域へのローコストでの進出、サービス等の充実、会社機能のリスク分散。
  • 顧客(B2B、B2C)……迅速な対応、営業、サービスとの接点の拡大や待ち時間の短縮による、CS(顧客満足度)の向上。
  • 社会全般……朝の混雑の緩和、パーソナルな時間の拡大による消費への期待。

サテライトオフィスの活用は、企業、社員、顧客、そして社会の間でWin-Winの関係が築ける働き方と言えるでしょう。

サテライトオフィスのビジネス活用

  • 在宅勤務からの発展
    働き方改革のひとつとして提唱される「テレワーク」では在宅勤務が推奨されています。しかし、サテライトオフィスは在宅時と比べて、OA機器等の共有、ネット環境の充実、セキュリティーの向上、営業やサービス拠点として公表ができるといったさまざまな利点があり、より安全で戦略的な時短の推進が可能です。公私の時間の区別が付くという点も魅力でしょう。
  • 人材の確保
    地方型サテライトオフィスの導入で、本社があるエリアとは異なる地域の人材活用につながります。Uターンを希望する人材の発掘により、離職率の低下につなげることも期待できるでしょう。

将来の事業設計を含めたサテライトオフィスの活用

サテライトオフィスを戦略的かつ計画的に活用できれば、企業側、従業員側だけでなく、顧客や社会にとっても良い影響を与えること考えられます。本来、働き手の環境改革を進めるものだったとしても、企業側からすれば地方の人材を活かす、東京のマーケットから最新のビジネス情報を入手するといったメリットも期待できます。自社が想定していたフィールドを超えるような活用法で、サテライトオフィスをより効果的なビジネスチャンスとして利用できるかもしれません。

参考:

 

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+OURS(プラスアワーズ)編集部

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